以前、トレーニングスタジオを探していた方 から、この物件はどうですか?と問い合わせがあり、アドバイスをお伝えしました。
最終的に、費用の交渉で数十万の値下げができたとのことです。教室やスタジオ用の物件探しをされている方の参考になれば幸いです。
<物件概要>
・自宅から近く、人通りも多い立地
・元トレーニングジムをされていた居抜き物件
・数年前に工事済みのため、ほぼ工事が不要(トイレや更衣室完備)
・残置物の買取が必要(初期費用が増える)
・家賃や保証金は、事業用物件の一般的な金額
この物件の良い点は、ほぼ工事が不要なので、引き渡し後にすぐに営業が可能というところです。初期費用があまりかからなくても、工事が必要で空家賃が発生すると、売上の回収に時間が掛かります。
この方は既に顧客がいらっしゃるので、初期費用が低い物件を探し続けるより、いかに早くオープンして稼働させるかを重要視してくださいとお伝えしました。
顧客がいるいないに関わらず、物件選びをする際は空家賃の期間をどれだけ短くするかが重要です。
工事が必要な場合は、最低限の工事だけを行い、レッスンをしながら段階的に工事を入れていく方法もできます。
私にスタジオも、最低限の工事は大工さんに頼んで、美装は自分で行い、物件の契約日から20日間ぐらいでオープンさせました。その後オープン4ヶ月目ぐらいに、天井をあけてエアコンを壁に設置する工事をしました。
一度に全ての工事をすると、分割して工事をするより確かに費用は下がりますが、施工業者によってはすぐに工事に入ってくれず、その間は空家賃が発生して、ヤキモキするということもあります。
オープンしてもすぐにお客さんが来てくれる保証はありませんので、最低限の工事でオープンしてレッスンをスタートして、集客しながら間に工事を入れるのも視野に入れてください。
残置物の買取ですが、残置物が使える物であれば費用を計算して、納得できるなら値段交渉は不要です。明らかに不要な物であれば、廃棄にかかる費用を出して、それを交渉材料に使ってください。廃棄せずにヤフオクやメルカリで売って、費用を回収するのも手です。
不動産の契約はこちらから交渉しない限り、向こうから値引きをしてくれることはありません。貸主も早く借主が決まれば良いと思っているので、交渉を飲んでくれることもあります。逆に貸主がどうしても借りて欲しいから値引きます、という場合は何かあると思った方が良いです。
良い物件を借りられる時というのは絶妙なタイミングで出会ったり、見た瞬間にピンときます。その時のために、工事のシミュレーションやオープンの心構えをしておくと、焦らずにご自身のお教室やスタジオを持つことができます。
賃貸経営の経験から、物件選びのアドバイスもできます。お気軽にご相談ください。